イスタンブールの無料博物館おすすめ13選

イスタンブール(Istanbul)はアート好きにとって本当の宝庫ですが、「観光は結局お金がかかるもの」と思い込んでいる人も少なくありません。実際には、交通ICカードのイスタンブールカード(イスタンブールカルト、İstanbulkart)一枚を持って街を歩くだけで、一日中アートに浸れるイスタンブールの無料博物館がたくさんあります。美術館から鉄道博物館、文学ゆかりの家まで、入場料をかけずに訪れられる13館はタイプもさまざまです。

1. SALTガラタ/SALTベイオール

SALTガラタの外観とアーカイブ空間

SALT(SALT Galata / SALT Beyoğlu)は2011年に非営利の展示スペースとして設立された文化施設で、ベイオール(Beyoğlu)地区での活動を経て、現在はカラキョイ(Karaköy)地区のSALTガラタを拠点にしています。建物自体はオスマン帝国時代の銀行だった歴史的建築です。館内にはオスマン銀行博物館(Osmanlı Bankası Müzesi)も併設されています。

住所:カラキョイ、イスタンブール アクセス:トラム「カラキョイ」停留所から徒歩数分 予算:常設展示は無料(企画展は内容により異なる場合があります) 注意点:拠点施設や開館スケジュールは改修や企画によって変わることがあるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認してください。

2. サイット・ファイク・アバスヤヌク博物館

サイット・ファイク博物館の邸宅外観

サイット・ファイク博物館(Sait Faik Müzesi)は、トルコ文学を代表する短編作家サイット・ファイク・アバスヤヌクが暮らした邸宅をそのまま博物館にした場所です。作家の衣服や手書きのノート、愛用品などが並ぶ館内は、文学好きなら見逃せません。

住所:ブルガズ島(Burgazada) アクセス:カバタシュ(Kabataş)または他の桟橋からフェリーで王子諸島のブルガズ島へ。島内は徒歩 予算:無料 注意点:この博物館はフェリーでしか行けない島にあるため、フェリーの時刻表を事前に確認しておくと安心です。

3. トルコ・イシュ銀行博物館

イスタンブールの無料博物館の一つ、トルコ・イシュ銀行博物館の展示室

2007年に開館したトルコ・イシュ銀行博物館(Türkiye İş Bankası Müzesi)では、トルコ最大手の銀行の一つであるイシュ銀行の創業から発展までの歴史を、当時の実物資料とともに伝えています。

住所:エミノニュ(Eminönü) アクセス:トラム「エミノニュ」停留所から徒歩圏内 予算:無料

4. シルケジ駅博物館

シルケジ駅博物館に展示された鉄道関連の資料

シルケジ駅博物館(Sirkeci Garı Müzesi)はイスタンブール鉄道博物館(İstanbul Demiryolu Müzesi)とも呼ばれ、2005年にシルケジ駅(Sirkeci Garı)内にオープンしました。トルコ国鉄(TCDD)が実際に使用していた鉄道機材や通信機器、歴史的な写真などが展示されています。鉄道好きにとって見逃せないのは、ここがかつて「オリエント急行」の終着駅として知られた駅だという点です。

住所:シルケジ、ファーティフ(Fatih)区 アクセス:トラムまたはマルマライ(Marmaray)「シルケジ」駅からすぐ 予算:無料

5. バクルキョイ精神神経病院博物館

バクルキョイ博物館に並ぶ歴史的な医療器具

リストの中でも特に異色の博物館です。バクルキョイ精神神経病院博物館(Bakırköy Ruh ve Sinir Hastalıkları Hastanesi Müzesi)は同病院の敷地内にあり、過去にこの病院で実際に使われていた医療器具や個人の持ち物、診断・治療に関する資料が展示されています。

住所:バクルキョイ(Bakırköy) 予算:無料 注意点:医療史というテーマ上、展示内容に抵抗を感じる人もいるかもしれません。興味のある方におすすめの一館です。

6. 共和国教育博物館

共和国教育博物館の展示コーナー

共和国教育博物館(Cumhuriyet Eğitim Müzesi)は1998年の開館で、トルコ共和国時代の教育の歴史を紹介しています。

住所:スルタンアフメト(Sultanahmet)、ファーティフ(Fatih)区 予算:無料

7. イスタンブール・モダン美術館

イスタンブール・モダン美術館の展示空間

イスタンブール・モダン美術館(İstanbul Modern Sanat Müzesi)は、トルコを代表する現代美術館の一つです。2023年にガラタポート(Galataport)エリアの新館へ移転し、建築家レンゾ・ピアノによる建物でコレクションと企画展を展開しています。

住所:ガラタポート、カラキョイ(Karaköy) アクセス:トラム「カラキョイ」停留所または「カラキョイ」フェリー乗り場から徒歩 注意点:新館移転後の入館料体系や無料開放日(かつては木曜日が無料でした)は変更されている可能性が高いため、訪問前に公式サイト(istanbulmodern.org)で最新の料金・無料日情報を必ず確認してください。

8. サキップ・サバンジュ博物館

サキップ・サバンジュ博物館のある邸宅

ボスポラス海峡(Boğaz)沿いのエミルガン(Emirgan)地区に建つサキップ・サバンジュ博物館(Sakıp Sabancı Müzesi)は、もともと邸宅だった美しい建物を利用した私立美術館です。

向かう途中は、ボスポラス沿いの散策も楽しめます。

住所:エミルガン(Emirgan) 注意点:特定の曜日に入館無料となる制度を設けている私立美術館ですが、対象日や条件は見直されることがあるので、出かける前に公式サイトでチェックしておくと確実です。

9. ペラ博物館(Pera Müzesi)

ペラ博物館の建物外観

テペバシュ(Tepebaşı)、ベイオール(Beyoğlu)地区にある私立博物館で、オスマン・ハムディ・ベイの名作「亀の調教師」の所蔵先として知られています。学生や障がいのある方などを対象にした割引・無料制度もあります。

住所:テペバシュ、ベイオール 注意点:無料開放の曜日・時間帯や割引条件は変更される可能性があるため、訪問前に公式サイト(peramuzesi.org.tr)で最新情報を確認してください。

10. クラシックカー博物館

クラシックカー博物館に並ぶヴィンテージカー

クラシックカー博物館(Klasik Otomobil Müzesi)があるのは、工業地帯のイメージが強いイキテリリ(İkitelli)地区です。意外にも、ここがトルコ初の自動車博物館で、1920年代から1970年代の車両約50台が並んでいます。

住所:イキテリリ、バシャクシェヒル(Başakşehir)区 予算:無料

11. ガラタサライ博物館

ガラタサライ博物館に並ぶトロフィーの数々

サッカーファンなら一度は訪れたい博物館です。ガラタサライ博物館(Galatasaray Müzesi)は1911年にアリ・サミ・イェンによって創設され、現在はガラタサライ高校(Galatasaray Lisesi)の敷地内に移っています。数多くのトロフィーが並ぶ館内を歩けば、クラブの歩みがよくわかります。

住所:ガラタ(Galata)、ベイオール(Beyoğlu) 予算:無料

12. オルハン・ケマル博物館

オルハン・ケマル博物館の内部展示

オルハン・ケマル博物館(Orhan Kemal Müzesi)は、ジハンギル(Cihangir)地区にある、トルコの代表的な小説家オルハン・ケマルの人生と作品を紹介する博物館です。

住所:ジハンギル、ベイオール(Beyoğlu) 予算:無料

13. イスタンブール海軍博物館

イスタンブール海軍博物館の外観

イスタンブール海軍博物館(İstanbul Deniz Müzesi)はベシクタシュ(Beşiktaş)の中心部にあり、学生は入館無料という制度があります。学生でない場合も比較的手頃な入館料で見学できます。

住所:ベシクタシュ 注意点:学生無料の条件や一般入館料も変わることがあるので、最新の金額は公式サイトで確かめておきましょう。

では、13館をどう組み合わせて回ればよいのでしょうか。カラキョイからテペバシュ、ジハンギルにかけてのベイオール周辺には、SALTガラタ、イスタンブール・モダン美術館、ペラ博物館、ガラタサライ博物館、オルハン・ケマル博物館の5館が集まっています。エミノニュ、シルケジ、スルタンアフメトの旧市街側にも、イシュ銀行博物館、シルケジ駅博物館、共和国教育博物館の3館が並びます。ブルガズ島のサイット・ファイク博物館は、先に触れたとおりフェリーでしか行けないため、別の日に島めぐりとあわせて予定を組むほうが無理がありません。

文学好きならサイット・ファイクとオルハン・ケマルという二人の作家の博物館、乗り物好きならシルケジ駅博物館とクラシックカー博物館、というように興味で選ぶのも一つの方法です。入場料がかからない分、予定の合間に気軽に立ち寄れて、思ったより長居してしまうのも無料の博物館ならではの楽しみ方です。

この13館とあわせて国立の博物館も巡りたい場合は、トルコ文化観光省の博物館ポータル(muze.gov.tr)で各館の開館時間や入館料を確認できます。

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